2026年8月14日(金)・Canvaデザインコース

センスではなく知識で選ぶ、色の基本と配色の技術

色の意味・役割・配色ルールを知り、前半で学んだ知識を後半のCanva操作へつなげます。

今日の学習ゴール

前半では、色を感覚だけで選ばず、色の意味・役割・色相環の関係から考えます。後半では、Canvaの「Color harmony」を使い、理論に沿った配色を実際のデザインへ試します。色を知識で選び、最後は自分の目で整えられる状態を目指しましょう。

Day 06前半:色の基本と選び方

今日の合言葉

色はセンスではなく、知識と役割で選べる。迷ったら、色相環・配色比率・使う場面に立ち返りましょう。

01

配色にセンスは不要

配色にセンスは不要、知識で選べる

配色が上手な人はセンスがあるように見えます。でも実際には、色の意味や役割を知っているだけという面があります。センスがあるかどうかではなく、知っているか知らないかの違いです。

前回のフォントも、名前を知っているかより「端正」「親しみやすい」などの印象と言葉に結びつけることが大切でした。色も同じように、伝えたいことと役割を先に決めれば、なんとなく選ぶ状態から抜け出せます。

まず見るポイント

この色は、何を感じてもらうために置くのか。伝えたい感情・ジャンル・ターゲットの3つを順番に考えます。

【色の心理学】デザインに使える色の意味と効果をわかりやすく解説 Webデザインスクールmippull(ミップル)・14:43
02

色の3要素とトーン

色相、彩度、明度とトーン

色を見るときは、色相・彩度・明度の3要素に分けると整理しやすくなります。色相は赤・青・黄などの色み、彩度は鮮やかさ、明度は明るさです。

要素意味変えるとどう見えるか
色相色みの違い赤から青へ変わるなど、色の種類が変わる
彩度鮮やかさ高いと原色に近く、低いとくすんで落ち着く
明度明るさ高いと白に近く、低いと黒に近くなる

明度と彩度を掛け合わせた色の調子がトーンです。同じ赤でも、鮮やかで明るい赤と、くすんだ暗い赤では印象が大きく変わります。

初心者のつまずき

「赤だから元気」と色相だけで決めつけないこと。トーンまで見て、デザイン全体の雰囲気に合うか確認します。

【完全版】もう配色で迷わない!デザインが激変する色の選び方を徹底解説 ゼロイチWEBデザイン:未経験からWEBデザイナーへ・19:58
03

色相環のルール

色相環の類似色と補色

色相を円状に並べたものが色相環です。色相環で隣り合う色は類似色で、調和しやすくなります。正反対にある色は補色で、お互いを引き立てます。

具体例

青っぽいバナーのボタンをオレンジにすると、背景との関係がはっきりして目立ちます。反対に、緑のページに緑のボタンを置くと調和しすぎて、押してほしい場所が目立たなくなることがあります。

選び方向いている場面
隣り合う色(類似色)統一感・安心感を出したいとき
正反対の色(補色)ボタンや重要な情報を目立たせたいとき
04

色の心理効果:進出色と後退色

進出色と後退色

暖色(赤・オレンジ・黄)や明度の高い色は、手前に飛び出して見える進出色です。キャンペーンの数字やボタンなど、インパクトを出したい場所に向きます。

寒色(青・紫)や明度の低い色は、後ろに下がって見える後退色です。背景や広い面積に使うと、重厚感や落ち着きを出しやすくなります。

使う面積も一緒に考える

進出色を大きな面積で使うと圧が強くなることがあります。目立たせたい要素だけに絞り、背景には後退色を使うなど、役割を分けて試します。

05

すべての色には「表」と「裏」がある

色のプラスとマイナスの印象

色には、好ましい印象だけでなく、場面によっては注意したい印象もあります。マイナスの印象が悪いのではなく、知った上で効果的に使うことが大切です。

色プラスの印象裏側の印象
赤愛・情熱・エネルギー危険・注意・圧の強さ
青知的・清潔・信頼寂しい・冷たい・悲しい

たとえば赤は情熱の表現にも、危険を知らせる信号にも使われます。コピーや場面に合う側面を選ぶことで、同じ色でも意図が伝わります。

06

色別プロフィール:5色

赤の色別プロフィール
青の色別プロフィール
黄色の色別プロフィール
緑の色別プロフィール
黒と白の色別プロフィール

色ごとの「印象・使う場面・注意点・おすすめ配色」を、判断表としてまとめます。迷ったときは、色の好き嫌いではなく、伝えたい内容と場面に照らして候補を絞りましょう。

色+の印象/使う場面−の印象/注意点おすすめ配色
赤情熱・緊急・注意。セールや強調。文字色に使いすぎると読み疲れし、圧が強くなる。黄色・白。抑えに茶色・黒。
青信頼・誠実・清潔。企業・医療・コスメ。寂しい・冷たい印象もある。濃い青+明るい色。オレンジや黄色をアクセントに。
黄色明るい・元気・注意。アクセントやイベント。白背景×黄色文字は最も読みにくい。純粋な黄色は特に注意。黒・茶・赤系など濃い色を合わせる。
緑安心・自然・健康。福祉・ナチュラル系。地味に見えることがある。白・黄色など明るい色でバランスを取る。
黒+白高級・洗練。高単価商品やシンプルなデザイン。シンプルになりすぎ、重たい印象になる。黒・白・金(または黄色)に絞る。女性向けはグレーや優しめの茶色も選べる。
07

失敗しない!4つの配色ルール

4つの配色ルール

色相環から色を選ぶ型を知っておくと、毎回ゼロから悩まずに済みます。まずは「変になりにくい」型から試し、必要に応じて外していきましょう。

ルール選び方印象
アナロガス配色色相環で隣り合った色を選ぶ調和し、まず変になりにくい
トライアド配色色相環で三角形になる3色を選ぶポップでインパクト
ドミナントカラー配色色相を1つに固定し、トーンで変化をつける統一感
ドミナントトーン配色トーンを固定し、色相で変化をつける色は違っても調和して見える

すぐ使える型

迷ったら、まずアナロガス配色で2〜3色に絞ります。そこから補色をアクセントに1色だけ加えると、統一感を保ちながら視線を集めやすくなります。

08

配色の黄金比

ベース70、サブ25、アクセント5の配色比率

配色の面積は、ベースカラー70%・サブカラー25%・アクセントカラー5%を目安にします。厳密な計測ではなく、役割と面積のバランスを見るための基準です。

役割比率使い方の例
ベースカラー70%背景・余白など、最も広い面積
サブカラー25%見出しや主要な要素
アクセントカラー5%ボタンや強調したいポイント

青をベースにしたバナーなら、背景や余白を青系、見出しやカードをサブカラー、オレンジのボタンをアクセントにする、といった具合です。

09

実務での色の決め方(NGとOK)

実務での色の決め方、NGとOK
NGなぜ困るかOKへの直し方
意味を無視して使う「澄み渡る」「潤い肌」なのに情熱的な赤など、コピーと色が連動しない。伝えたい感情から色を決める。
色を使いすぎるどこを見ればよいか分からず、全体が散らかる。まずは2色か3色だけで作る。
ターゲットとずれるスーツ系なのに発色のいいピンクなど、見る人の期待とずれる。ジャンルとターゲットから色を決める。

判断の順番

①伝えたい感情、②ジャンルとして成立しているか、③誰に届けるか。3つを確認してから、色相環の型へ進みます。

【色の心理学】デザインに使える色の意味と効果をわかりやすく解説 実務での色の決め方・11:21〜
10

配色お助けツール

配色お助けツール
色の知識を実習へつなげるまとめ

外部ツールでは、Adobe Color、Color Hunt、Palette Makerなどから配色の候補を探せます。Palette Makerは、配色を実際のデザインに落とし込んだ完成図まで見られる点が特徴です。

Canvaにも自動で配色を提案してくれる機能があります。Canva内の「スタイル」タブにも触れられていますが、画面は変わる可能性があるため、具体的なクリック手順はここでは扱いません。詳しくはCanva内で探してみてください。

実習への接続

前半の実習では、色の意味や役割について自分の言葉で答えます。正解を当てにいくのではなく、「自分はこう感じた」を書いてみましょう。

前半実習:色の意味や役割と使い方を覚える

目的:色の意味や役割と使い方を覚える

準備:自分のフォルダにコピー/移動してから、実習問題に取り組んでください。

実習問題を開く
  1. 下のボタンから実習問題を開く
  2. Canva左上のメニューから「ファイル」→「コピーを作成」をクリックする
  3. 自分のフォルダにコピーを移動する(「ファイル」→「移動」→自分の名前を検索→フォルダを選び「移動」をクリック)
  4. ファイル名を「自分の名前 実習問題」に変更する

必ず自分のフォルダにコピー/移動してから、書き込みを始めてください。

手順2:色についての質問に答える

色についての質問に答えながら、色への理解を深めましょう。

ヒント

正解を当てにいかなくて大丈夫。「自分はこう感じた」を書いてみると、色の使い方が自分のものになっていきます。

作業タイマー押すと背面で計測します。画面はそのまま読み進められ、時間になったら上部に知らせます。
Day 06後半:Color harmonyで配色を整える
01

前半の振り返り:配色に「正解」を出すためのステップ

配色に正解を出すためのステップ

前半では、色の意味や役割、色相環の関係から配色を考えました。後半は、その知識をCanvaの機能へつなぎます。

「なんとなく色を選ぶ」から、色相環で関係を考える → Canvaの機能で候補を出す → 自分のデザインに合わせて整えるへ進みましょう。

02

Canvaの色選びと色相環の関係

Canvaのカラーバーと色相環の考え方

Canvaの色選択画面は、色相環のような円ではなくカラーバーで表示されます。ただし、色の関係を考えるときの基本は同じです。黄色の近くにあるオレンジや黄緑は近い色、真向かいの紫は反対の色として捉えられます。

画面上で色の関係を見失ったら、素材タブから「色相環」と検索して図を出し、近い色・反対の色を確認する方法もあります。

03

「Color harmony」とは

Color harmonyアプリの紹介

Color harmonyは、Canvaのアプリ(拡張機能)です。ベースカラーを選ぶと、色彩理論に基づいた配色を自動で提案してくれます。

役割を分ける

アプリに「正解」を決めてもらうのではなく、色相環の知識を使って候補を読み取り、自分のデザインに合うものを選ぶために使います。

【美しい配色の法則】カラーハーモニーでセンスのいいデザインを作る シュウのCanvaデザインラボ・15:07
04

使い方3ステップ

Color harmony Step1アプリを探して開く
Color harmony Step2ベースカラーとテイストを選ぶ
Color harmony Step3配色パターンを適用する
  1. Step1:アプリを探して開く。Canva左側メニューの「アプリ」から、英語で「Color harmony」と検索します。頭文字のCだけでも候補に出ます。日本語で「色」と検索しても行き着けます。
  2. Step2:ベースカラーとテイストを選ぶ。「色を選択する」から基調色を選び、スポイトでデザイン上の色を拾うこともできます。パターンはグラデーション/大胆でダイナミック/控えめで調和的/人気/ランダムです。
  3. Step3:配色パターンをデザインに適用する。デザイン全体にも、1つのイラスト素材にも使えます。

鍵マークのあるパターンは有料ですが、色彩理論の知識があれば無料の候補でも応用できます。料金や対象範囲は変わる可能性があるため、現在の画面で確認してください。

05

【重要】2つの画像のヒミツ

Color harmonyで出てくる2つの画像の違い

配色パターンを選ぶと、2つの画像が出てきます。[A] 色が出てくる方は「文書で使用中のカラー」に反映され、[B] 色が出てこない方は反映されません。

増えすぎたときの判断

色を何度も作ると「文書で使用中のカラー」が増え、どのパターンか分かりにくくなります。実際に適用したいときは[A]、色合いだけを見比べたいときは[B]を残す、と用途を分けると整理しやすくなります。

06

配色効果マトリクス:近い色・遠い色・反対の色

近い色と遠い色の配色効果
反対の色と多色配色の効果
関係実例効果
近い色チキンラーメン(オレンジ・茶・黄)統一感・まとまり
ちょっと遠い色マッチ(黄と青)変化・インパクト
反対の色クリスマス(赤と緑)、夕日(オレンジと青)互いが強調され、目を引く

三角形(トライアド)や四角形の位置関係も、色相環上でバランスのよい組み合わせとして使えます。

07

「ページにカラーを適用」

ページにカラーを適用する機能

Color harmonyとは別に、Canvaには画像から配色を取り込む標準機能があります。参考にしたい画像をコピーして貼り付け、その画像の上で右クリックし、「ページにカラーを適用」を選びます。

同じ操作を繰り返すと別の色の組み合わせが出てきます。適用後も個別に色を変更できるので、自分では選ばない配色を最初の案として試すのに便利です。

08

シャッフルと個別調整

配色のシャッフルと個別調整

同じ操作を繰り返すと、別の配色パターンを試せます。自動提案をそのまま完成とせず、適用後に個別の色を変更するのが実務のコツです。

おすすめの順番

まず自動でベースを作る。次に、最も見せたい要素の色を確認する。最後に、読みやすさ・面積・ターゲットに合わせて手動で整える。

09

ブランドキットで世界観を統一

ブランドキットで色を固定する

ブランドキットでは、制作物で使う色を固定しておけます。SNS投稿・チラシ・プレゼン資料など、複数の制作物で同じ色を使えば、世界観を揃えやすくなります。

ここでのポイントは、集客の仕組み全体ではなく、色を固定して選択肢を減らすことです。色を毎回選び直す負担を減らし、本文や情報整理に集中できます。

10

画面と印刷の色の違い(RGB vs CMYK)

RGBとCMYKの違い
方式中身使う場面
RGBレッド・グリーン・ブルー。光の三原色。モニター表示
CMYKシアン・マゼンタ・イエロー+K。インク。印刷

RGBの方が表現できる色が多く、CMYKにすると色が暗く沈んだ印象になります。特に明るく鮮やかな黄・緑・水色は変化が出やすいため、画面上の見え方だけで印刷結果を断定しないようにします。

11

Canvaでの印刷向け設定と限界

Canvaの印刷向け設定と限界
Day 06後半のまとめ

印刷向けに設定するときは、ブランドキットの「CMYKを追加」から値を登録し、ダウンロード時にPDF(印刷)とカラープロファイルCMYKを選びます。トンボと塗り足しにはチェックを入れ、「PDFのフラット化」はチェックしません。

正直に知っておくこと

Canvaだけでは、CMYKの正確な色味を画面上で確認できません。印刷物の色を厳密に合わせる必要がある場合は、印刷会社や専門ソフトなど、別の確認手段も必要になります。

動画ではこのように説明されていました。商用利用や印刷条件を前提にする場合は、必ずご自身で最新の内容をご確認ください。

後半実習:「Color harmony」を使って色を修正する

目的:①色相環を意識して配色できるようにする ②「Color harmony」の使い方を覚える

準備:自分のフォルダにコピー/移動してから、実習問題に取り組んでください。

実習問題を開く
  1. 下のボタンから実習問題を開く
  2. Canva左上のメニューから「ファイル」→「コピーを作成」をクリックする
  3. 自分のフォルダにコピーを移動する(「ファイル」→「移動」→自分の名前を検索→フォルダを選び「移動」をクリック)
  4. ファイル名を「自分の名前 実習問題」に変更する

必ず自分のフォルダにコピー/移動してから、書き込みを始めてください。

手順2:「Color harmony」で色を修正する

「Color harmony」を使って、色を修正してみましょう。

ヒント

色相環のどこから色を持ってきたかを意識すると、感覚に頼らず配色を決められるようになります。

作業タイマー押すと背面で計測します。画面はそのまま読み進められ、時間になったら上部に知らせます(スヌーズ/解除を選べます)。

今日のまとめ

カードをクリックして裏返し、前半の色の知識と後半のCanva操作を確認しましょう。

POINT 01
配色にセンスは不要

色の意味や役割を知れば、知識で選べる。

POINT 02
色の3要素

色相・彩度・明度。明度と彩度の組み合わせがトーン。

POINT 03
類似色と補色

隣り合う色は調和し、正反対の色は互いを引き立てる。

POINT 04
進出色と後退色

暖色・明るい色は手前、寒色・暗い色は奥に見える。

POINT 05
色の表と裏

マイナスの印象も知った上で、場面に合わせて使う。

POINT 06
5色の判断表

印象・場面・注意点・おすすめ配色で候補を絞る。

POINT 07
4つの配色ルール

アナロガス/トライアド/ドミナントカラー/ドミナントトーン。

POINT 08
黄金比70:25:5

ベース70%、サブ25%、アクセント5%を目安にする。

POINT 09
色を決める順番

感情・ジャンル・ターゲットを確認してから選ぶ。

POINT 10
Color harmony

ベースカラーから色彩理論に沿った候補を提案するCanvaアプリ。

POINT 11
3ステップ

アプリを探す→ベースカラーを選ぶ→配色を適用する。

POINT 12
2つの画像

[A]は使用中カラーへ反映、[B]は反映されない。

POINT 13
近い・遠い・反対

近い色は統一、遠い色は変化、反対の色は強調。

POINT 14
ページにカラーを適用

画像から配色を取り込み、別案や個別調整の出発点にする。

POINT 15
ブランドキット

色を固定して、複数の制作物の世界観を揃える。

POINT 16
RGBとCMYK

RGBはモニター、CMYKは印刷。RGBの方が表現できる色が多い。

POINT 17
印刷向け設定

PDF(印刷)・CMYK、トンボと塗り足し。PDFのフラット化はしない。

POINT 18
Canvaの限界

CanvaだけではCMYKの正確な色味を画面上で確認できない。

今日の確認

前半で答えた色の印象と、後半で試したColor harmonyの配色を見返し、「なぜこの色を選び、どこを調整したか」を1文で説明してみましょう。