2026年8月19日(水)・Canvaデザインコース

選ばれる理由をつくり、ブランド・デザインシートにまとめる

前半でターゲットの深い悩みと自分の強みを重ねてUSPを一文にし、後半でトーン&マナーとともに1枚のシートへ集約します。

今日の学習ゴール

Day07で決めた商品・ターゲット・世界観を土台に、前半では「誰に・どんな悩み・どう解決するか」からUSPを一文にします。後半ではUSPとトーン&マナーをブランド・デザインシートへ集約します。今日はまだフライヤーを作りません。

Day 08前半:分かりやすい独自の売り(USP)を考えてみよう
Day 08後半:ブランド・デザインシートを作成しよう

今日の合言葉

強みは自慢ではなく、お客さまへの約束に翻訳する。その約束と見た目のルールを1枚にまとめれば、次回の制作で迷いません。

01

Day07とのつながり:たった一文の「強み」を生み出そう

Day07の学びを重ねてたった一文の強みを生み出す

Day07で決めた商品(What)・ターゲット(Who)・世界観(Vibe)は、ブランドの土台です。今日は、その土台を「なぜこの商品を選ぶのか」というUSPへ言語化します。

最初に見返す3点

商品名だけでなく、届けたい相手と世界観のキーワードを横に並べてください。3つがつながっていないと、強みだけが浮いてしまいます。

02

ターゲットとは?「みんなに届けたい」は誰にも届かない

みんなに届けたいは誰の心にも届かない

ターゲットとは、商品・サービスを一番届けたい相手です。「誰でも使えます」では言葉・デザイン・価格・宣伝先が決まりません。あえて絞ることで、その人が「自分のための商品だ」と感じる表現を選べます。

ぼんやりした設定刺さる設定への問い
忙しい人向けいつ、何に困り、何を諦めている人か
女性向けどんな生活場面で、何を大切にする1人か
【マーケティング③】ターゲットとは?ペルソナとの違い、ターゲットの決め方など初心者向けにわかりやすく解説! カネモッチの知っトク塾・5:47
03

ターゲットをさらに絞り込み、ペルソナを描く

ターゲットをさらに絞り込みペルソナを描く

ターゲットは大きなグループ、ペルソナはその中の代表的な1人です。初心者はまずターゲットを決めれば十分ですが、言葉に迷ったら年齢・仕事・暮らし・使う場面まで1人分を描きます。

願望で作らない

「買ってほしい理想の人」ではなく、実際に困っている場面を想像し、分からない部分は身近な人への聞き取りやレビューから確かめます。

04

ペルソナの精度は「深い悩み」で決まる

ペルソナの精度は深い悩みで決まるインサイトの氷山モデル

年齢・性別・趣味は表面に見える情報です。さらに「時間がない」「失敗したくない」「予算が限られる」「人に相談しづらい」など、悩み・制約・本音まで考えると、伝えるべき価値が見えます。

確認する層書くこと
表面属性、生活、普段の行動
深部困る場面、避けたい失敗、諦めていること、求める未来
【徹底解説】実務で使えるペルソナの作り方 〜重要なのはインサイト〜 マーケティング学習チャンネル・8:44
05

USPとは?自慢話ではなく「お客様への約束」

USPとは自慢話ではなくお客様への約束

USPは「他と比べてあなたを選ぶ理由」です。「技術がすごい」「経験が長い」だけでは自社目線の自慢です。その強みでお客さまのどんな悩みを、どう解決するかまで言えて初めて約束になります。

言い換え例

「経験20年」ではなく、「初めての方でも迷わないよう、20年分の失敗例から選び方を案内します」のように、相手が得る結果へ翻訳します。

【マーケティング④】USPとは?なぜ重要?どうやって作ればいい?初心者向けにわかりやすく解説! カネモッチの知っトク塾・5:26
06

USPが曖昧だと、苦しい価格競争に飲み込まれる

USPが曖昧だと価格競争に飲み込まれる

独自性が伝わらない商品は「どこも同じ」に見え、比較材料が価格だけになります。値下げを続けると利益も改善の余力も削られます。

価格を下げる前の確認

「安い」以外に、誰のどんな困りごとを解決するかを一文で言えるか確認します。言えない場合は値段ではなく、相手と約束を絞り直します。

07

一言で価値が伝わる、有名企業の「約束」

有名企業が掲げる4つの約束
企業・商品動画で紹介された約束伝わる価値
ダイソン吸引力が変わらない、ただ1つの掃除機性能が続く
ドミノ・ピザ温かいピザを30分以内に届ける。遅れたら無料速さと温かさ
ニトリお、ねだん以上。価格以上の価値
M&M's手で溶けないチョコレート食べやすさ

表現の格好よさではなく、相手が受け取る違いを短く言い切っている点に注目します。

【スモビジ USP差別化戦略】ライバルだらけで選ばれない人が持っていないたった1つの約束とUSPの簡単な作り方 ヨハク社長のスモールビジネス拡大ch・14:34
08

良いUSPは「たった一文」で言い切れる

良いUSPはたった一文で言い切れる

説明が長くなるなら、対象・悩み・解決策のどれかがまだ広すぎるサインです。かっこいい横文字より、初めて聞く人が一度で理解できる言葉を優先します。

長くなる原因修正する順番
相手が複数いるまず「一番届けたい1人」へ戻る
解決策が多いその人に最も大きい結果を1つ選ぶ
形容詞が多い具体的な変化・場面へ置き換える
09

USPは、悩みと自分の強みが重なる場所にある

USPは悩みと自分の強みが重なる場所にある

ペルソナの深い悩み・求めている未来と、自分が提供できる経験・知識・商品・仕組みが重なる場所を探します。自分の強みだけ、相手の要望だけに偏らないことが大切です。

重なりを探すメモ

左に「相手が困ること」、右に「自分ができること」を3つずつ書き、線で結べる組み合わせを1つ選びます。

10

実例:ブランディングとは「誰のためか」を絞り込むこと

老舗菓子道具店馬嶋屋の危機と決断
ブランディングとは誰のためかを絞り込むこと

創業75年の菓子道具専門店馬嶋屋は、競合の参入で伸び悩む中、ラッピング用品などから撤退し、経験と専門知識を生かせる「お菓子の型」へ特化しました。相手も一般消費者から、パティシエ・菓子職人・パン屋と本気で趣味に取り組む人へ絞りました。

スタイルメッセージは「お菓子作りの喜びをかたどる」。扱う商品と相手と約束が一つにつながっています。

実例から学ぶ判断

売れるものを何でも足すのではなく、「長年の強みがあり、他社が簡単に真似できない領域」を選ぶのもブランディングです。

ブランディング戦略のやり方!特化するためにどう絞り込んだのか? ECの未来®・16:04
11

USP作成3つのステップ

USP作成3つのステップ
Day07の学びとつなげて約束を宣言する
Day08前半のまとめ
STEP書くこと確認
1誰に向けてかたった1人のペルソナが見えるか
2その人の深い悩み表面の属性ではなく本音か
3自分は何を解決できるか相手が得る変化として言えるか

最後に3つを一文へまとめます。長ければSTEP1から順に絞り直します。

前半実習:分かりやすい「独自の売り(USP)」を考えてみよう

目的:商品に当てはめて3つを考え、USPを一文(キャッチコピー)にまとめる。

  1. 今、考えている商品に当てはめて考える:1)誰に向けて 2)どんな悩み? 3)どう解決できる?
    Day07前半で決めたターゲットと世界観を見返しながら書くと、言葉が出てきやすくなります。
  2. 考えた3つを、ひとこと(キャッチコピー)にまとめる:長くなる場合は、まだ売りが絞れていないサインです。
作業タイマー押すと背面で計測します。画面はそのまま読み進められ、時間になったら上部に知らせます。
01

これまでの学びを、1枚のシートに繋ぎ合わせる

これまでの学びを1枚のシートにつなぎ合わせる

Day07の商品・ターゲット・世界観と、Day08前半のUSPを、今日はブランド・デザインシート1枚へ集約します。制作前の決めごとが一か所にあると、色や言葉に迷ったときの戻り先になります。

今日の範囲

シートへ書き込むところまでです。今日はフライヤーを作りません。

02

USPをさらに強くする「掛け算」の魔法

USPをさらに強くする掛け算の魔法

1つの強みは真似されやすくても、複数の強みやニッチな市場を掛け合わせると独自の位置が生まれます。ただし条件を増やすだけでは伝わらないため、顧客が必要とする組み合わせを選びます。

掛け算の確認

「自分にできることA × 経験B × 相手の悩みC」を書き、競合が埋めていない一方で相手が本当に欲しい組み合わせか確認します。

【米国一流のマーケティング】差別化戦略の正解。ゼロから億を創る本物の「USP」構築の全手順 NEXT LEVEL BIZZ・28:59
03

専門用語から、お客さまの「感情」へ翻訳する

専門用語からお客さまの感情へ翻訳する

機能名や専門用語ではなく、お客さまが求める理想の未来へ翻訳して伝えます。「高性能」「独自メソッド」で止めず、「何ができるようになるか」「どんな不安が減るか」を書きます。

自社の言葉顧客の言葉へ直す問い
高品質な素材使う人の毎日にどんな安心・変化がある?
専門的な支援どんな失敗を避け、どんな未来へ進める?
04

価値を届けるためのビジュアル・ルール「トーン&マナー」

価値を届けるビジュアルルールのトーン&マナー

トーン&マナー(トンマナ)とは、市場とお客さまに合わせたデザインの世界観とお約束です。関係者が同じ色・文字・写真・装飾の方向を共有するためのルールでもあります。

目的

好みを固定するためではなく、「誰に何を届けるブランドか」を毎回同じ見た目で伝えるために決めます。

トーン&マナー完全攻略|売れるデザインの4つの分析視点 セールスデザイン講座・6:24
05

お客さまは「0.5秒」で自分向けかを判断する

お客さまは0.5秒で自分向けかを判断する

人は文章を読む前に、見た目から「自分向けか」を瞬時に判断します。そこで対象外だと思われると、正しいベネフィットを書いても読まれません。

文字より先に確認

画面を縮小し、文字を読まずに見たとき、届けたい相手が自分向けだと感じる色・写真・雰囲気かを確認します。

06

トンマナの正解は「市場のトップ3」が知っている

トンマナの正解は市場のトップ3が知っている

ゼロから発明するのではなく、その市場で最も選ばれている上位3社を並べて分析します。クライアント案件なら「競合だと思う企業を3社教えてください」と聞くのが早い方法です。

見ること避けること
3社に共通する色・文字・被写体・装飾1社のデザインをそのままコピーする
市場らしさと、自分が差を出せる部分自分の好みだけで市場らしさを捨てる
07

トンマナを解剖する「4つの視点」

トンマナを解剖する4つの視点
色とフォントがターゲットを決める
ビジュアルとモチーフで空気をつくる
視点筋トレ市場の例ダイエット市場の例
色黒背景、ゴールド・シルバーパステル、ピンク系
フォント太く力強いゴシック体柔らかい印象
メインビジュアル筋肉質な人物スリムなシルエット、ビフォーアフター
モチーフ炎、キラキラ、メタリックリボン、花、優しいグラデーション

4つを個別に選ぶのではなく、同じ相手・同じ約束を表す組み合わせになっているか確認します。

08

最終チェック:「トップ3」の横に並べてみよう

最終チェックは市場トップ3の横に並べる

自分のデザインを競合3社の横へ置き、同じ市場の選択肢として違和感がないか確認します。似せるのではなく、まず市場の文法に入ったうえで、USPによる違いが見える状態を目指します。

  • 届けたい相手が同じ市場だと判断できるか
  • 4つの視点に矛盾がないか
  • 自分の約束が一番先に伝わるか
09

次回予告:いよいよフライヤー制作へ!

次回予告はいよいよフライヤー制作へ今日はまだ作らない

今日はフライヤーを作りません。今日はブランド・デザインシートを整えるところで止めます。次回の制作に備え、動画3から「やりがちな失敗」を2つだけ予習します。

先取りしない理由

商品・相手・USP・トンマナを固めてから制作へ進むと、見た目を作りながら目的が変わるのを防げます。

チラシの反応がゼロになった——チラシで絶対やってはいけない5つのこと 買われるデザイン研究室・14:06
10

チラシの罠①・②

チラシの罠は自社アピールのプロダクトアウト
チラシの罠は詰め込みすぎの幕の内弁当
罠次回に守ること
自社アピールのプロダクト・アウト「商品がすごい」から始めず、お客さまの課題を起点にする(マーケットイン)
詰め込みすぎの幕の内弁当余白を残し、伝える強みを厳選する。1枚で高額商品の購入まで求めない

これは次回のための予習です。今日の実習ではフライヤー制作へ進まず、シートの内容を完成させます。

後半実習:ブランド・デザインシートを作成しよう

目的:ブランド・デザインシートに、これまで決めた内容を書き込み、トンマナの基本情報を作る。

ブランド・デザインシートを開く
  1. ブランド・デザインシートをコピーする:上のボタンから開き、Canva左上の「ファイル」→「コピーを作成」をクリックする。続けて「ファイル」→「移動」→自分の名前を検索→フォルダを選び「移動」をクリックし、ファイル名を「自分の名前 ブランド・デザインシート」に変更する。
    必ず自分のフォルダにコピー/移動してから、書き込みを始めてください。
  2. これまで決めた内容を書き込む:商品・ターゲット・世界観・独自の売り(USP)など、これまで決めた内容を書き込む。ここがそろっているとフライヤーを作るときに迷いません。デザインの「決めごと」をまとめておくシートです。
作業タイマー押すと背面で計測します。画面はそのまま作業でき、時間になったら上部に知らせます。

今日のまとめ

カードをクリックして裏返し、前半・後半の内容を確認しましょう。

POINT 01
ターゲット

商品を一番届けたい相手。絞るほど言葉とデザインが刺さる。

POINT 02
ターゲットとペルソナ

ターゲットはグループ、ペルソナは代表となる具体的な1人。

POINT 03
深い悩み

属性だけでなく、制約・避けたい失敗・本音まで見る。

POINT 04
USPは約束

自分の強みを、お客さまの悩みをどう解決するかへ翻訳する。

POINT 05
価格競争を避ける

安さ以外の選ぶ理由を一文で伝える。

POINT 06
良いUSP

たった一文で言える。長いときは相手・悩み・解決策を絞る。

POINT 07
強みの重なり

相手の深い悩みと、自分が提供できる価値の重なる場所を探す。

POINT 08
ブランディング

誰のためかを絞り、自分が最も強い領域へ特化する。

POINT 09
USPの3ステップ

誰に→深い悩み→自分が解決できること、の順で書く。

POINT 10
強みの掛け算

複数の強みとニッチな市場を重ね、模倣されにくい位置を作る。

POINT 11
顧客の言葉

専門用語を、相手が求める未来や感情の言葉へ翻訳する。

POINT 12
トーン&マナー

市場とお客さまに合わせた、見た目の共通ルール。

POINT 13
0.5秒の判断

文字を読む前に、自分向けかどうかを見た目で判断される。

POINT 14
市場のトップ3

上位3社を並べ、市場らしさの共通点を分析する。

POINT 15
4つの視点

色・フォント・メインビジュアル・モチーフでトンマナを見る。

POINT 16
横並びチェック

競合の横に置き、同じ市場の選択肢として違和感がないか確認する。

POINT 17
チラシの罠

自社目線と詰め込みすぎを避け、相手の課題と余白を優先する。

POINT 18
今日の到達点

フライヤーはまだ作らず、ブランドの決めごとを1枚にまとめる。

今日の確認

前半で作ったUSPと、後半でまとめたトンマナを見返し、「誰のどんな悩みに、どんな約束と見た目で応えるブランドか」を一文で説明してみましょう。